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香川 感染管理及び滅菌業務研究会 予定と報告

update 2023/9/6
 
 
日程 参加者  展示 広告  
第30回 2024年09月07日        
第29回 2023年09月02日 96名 23社 4社  
第28回 2023年03月04日        
第27回 2022年08月20日        
第26回 2022年02月19日       中止
第25回 2021年08月28日       中止
第24回 2021年03月06日       中止
第23回 2020年09月05日       中止
第22回 2020年02月29日       中止
第21回 2019年09月07日 206名 22社 3社 報告
第20回 2019年03月09日 163名 21社 2社 報告
第19回 2018年09月15日 170名 30社 4社 報告
第18回 2018年03月17日 170名 25社 3社 報告
第17回 2017年10月07日 186名 22社 4社 報告
第16回 2017年03月11日 189名 26社 4社 報告
第15回 2016年09月17日 267名 28社 6社 報告
第14回 2016年02月27日 231名 24社 6社 報告
第13回 2015年09月05日 244名 24社 5社 報告
第12回 2015年03月14日 227名 26社 5社 報告
第11回 2014年09月06日 257名 27社 7社 報告
第10回 2014年03月01日 227名 30社 6社 報告
第9回 2013年09月07日 288名 32社 8社 報告
第8回 2013年03月16日 339名 30社 8社 報告
第7回 2012年09月08日 254名 30社 8社  
第6回 2012年03月10日 329名 31社 7社  
第5回 2011年09月03日 台風のため中止
第4回 2011年03月12日 248名 25社 8社  
第3回 2010年09月11日 289名 25社 7社  
第2回 2010年03月13日 293名 26社 8社  
第1回 2009年09月05日 222名 29社 6社  
記念セミナー 2009年03月07日 228名 31社 7社  
 
     
 
第21回 感染管理及び滅菌業務研究会  報告
皆様、香川感染管理及び滅菌業務研究会にご参加いただきましてありがとうございます。令和元年9月7日、香川県県民ホール(レクザムホール)において第21回香川感染管理及び滅菌業務研究会開催されました。今回も多くの方々のお集まりいただき、役員一同感謝申し上げます。また、企業の皆様には多くの展示と当研究会へのご協力・ご支援をいただきありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。





【教育講演1 セントラルサービス基礎講座PartⅣ】
「高圧蒸気滅菌法」
特定非営利活動法人日本感染管理支援協会 理事長 
土井 英史先生

正しく高圧蒸気滅菌器を取り扱うためには、高圧蒸気滅菌器の構造や機能を知り、特徴を知ることが重要です。 また、積み込み等の人が行う部分は、きちんとルールを作りをすることも大切ですね。







【教育講演2 低圧滅菌法のポイントと実践での注意点】

1.酸化エチレンガス(ethylene oxide gas: EOG)滅菌  
スリーエムジャパン株式会社ヘルスケアカンパニー医療用製品技術部スペシャリスト 
木村 登 先生

EOG滅菌器を安全に使用するためには、滅菌器の安全性能に頼るだけでなく、安全で適切な使用方法を作業者全員が理解することが重要です。 私達が従事する作業環境や手順等を見直すためのヒントが得られたのではないでしょうか。





2.過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌   
株式会社エムエス西日本総括部長 
村田 昭夫先生

過酸化水素低温プラズマ滅菌の歴史から原理、詳細な注意点までお話しいただきました。滅菌法の特徴を理解し使用することが重要ですね。








3.過酸化水素ガス低温滅菌   
ステリスジャパン株式会社製品部部長 
島川 成人先生

過酸化水素の性質や取り扱い、使用方法についてお話しいただきました。滅菌できない材料等についても知ることができましたね。







4.低温蒸気ホルムアルデヒド(low temperature and formaldehyde : LTSF)滅菌   
株式会社ウドノ医機 学術部 専門部長 
栗原 靖弘先生

LTSF滅菌は高圧蒸気滅菌の弟的存在で、ホルムアルデヒドの残留性についても検討されているようです。滅菌コンテナの滅菌にも利用できる可能性も示唆され、今後の動向に注目です。







【実践報告】

実践報告1「サーベイランスとは(サーベイランス概要)」
三豊総合病院 感染管理認定看護師 
兵 明子 先生  

サーベイランスの概要を丁寧に解説くださいました。医療の質の指標としても重要なデータとなります。まだ、サーベイランスをしていない方は、始めてみませんか?







実践報告2「末梢静脈カテーテル関連血流感染の現状分析と課題」
香川労災病院 感染管理認定看護師 
長尾 博美 先生  

末梢静脈カテーテル関連血流感染サーベイランスの実践的なお話しを聞くことができました。PDCAサイクルをまわし、改善に繋げていることがよくわかりましたね。






実践報告3「当院のサーベイランスの取り組み~血液培養を中心に~」
坂出市立病院 感染管理認定看護師 
岡崎 朋身 先生  

血液培養陽性というインパクトの強い症例に対し、チームが積極的に関わることで、医療の質向上、職員教育にも繋がっていることがよくわかる報告でした。とても参考になりましたね。







【特別講演】
「感染症から未来を守る~今求められる薬剤耐性(AMR)対策~」
国立国際医療センター病院AMR臨床リファレンスセンター情報・教育支援室長  
具 芳明 先生


「感染症から未来を守る~今求められる薬剤耐性(AMR)対策~」 国立国際医療センター病院AMR臨床リファレンスセンター情報・教育支援室長  具 芳明 先生  薬剤耐性(AMR)対策の基本は、「薬剤耐性菌を作らない、広げない」であり、抗菌薬の適正使用や日頃の感染対策(標準予防策など)が重要です。また、『「かぜ」に抗菌薬はいらない』などの地域住民への教育や、行政と医療機関との連携も今後さらに深めていく必要があることが学べました。 先生、貴重なご講演ありがとうございました。

最後になりましたが、研究会に参加いただきました皆様、大変お疲れさまでした。 皆様から頂戴した貴重な御意見を参考に、今後も実りある研究会にしたいと思います。

今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

 
     
 
第20回 感染管理及び滅菌業務研究会  報告
皆様、いつも香川感染管理及び滅菌業務研究会にご参加いただきましてありがとうございます。

2019年3月9日(土)に開催されました。この日の高松は澄み渡る晴天でした。そのような日に記念すべき第20回香川感染管理及び滅菌業務研究会を香川県民ホール(レクザムホール)にて開催することができました。





当日の医療機器展示コーナーは朝から大盛況でした。多くの方がスタンプラリーに参加いただき、企業からユニット消毒、器具の消毒、滅菌方法などの説明に対して熱心に耳を傾けている姿が見受けられ、関心の高さが伺えました。皆様にお役に立つ情報提供ができるようにより一層の努力を重ねてまいりますので、今後ともよろしくお願いたします。 今回、参加していただいた方、ありがとうございました。役員一同感謝申し上げます。





【セントラルサービス 基礎講座PartⅢ】
各種包装(滅菌バリアシステム)
特定非営利活動法人日本感染管理支援協会 理事長
土井英史先生

最初の講義は、シリーズⅢ 各種包装についてです。 患者に安全な滅菌器材を提供するための包装と滅菌に対しては1つだけの包装方法や包装システムでは対応できないため、「滅菌バック」「ラップ」「滅菌コンテナ」の中から選択する必要があります。正しい選択をするためにはそれぞれの包装のメリット、デメリットを把握した上で選択することが重要であることを再認識することができました。また、それぞれの滅菌包装の基本ルールを遵守し、滅菌、保管することが安全な滅菌器材の提供につながることについて理解できました。滅菌に関する全ての方法を書面で策定し組織の承認を得ることや実施したことについては適切な処理を実施したことについて記録に残すことの重要性について理解することができました。

【情報提供】 メーカーからの提言
滅菌時に必要なパック・ラップ・コンテナについて各メーカーの方より情報提供いただきました。それぞれのメリット・デメリットや包装方法、使い方の注意点について解りやすく教えていただきました。

【実践報告:特殊領域での感染対策】
今回の実践報告は、特殊領域での感染対策についてでした。実践報告の内容は、気管支内視鏡の管理、耳鼻科領域での感染対策、重症心身障害児(者)における感染対策でした。どの領域にも共通する点は、感染対策の基本である標準予防策を正しい手技で実践することが重要であり、その手技について確認することの大切さを再認識できる具体的な活動について報告がありました。


1.病棟で使用する気管支内視鏡のベットサイド洗浄手順と搬送方法の統一
高松赤十字病院 救急外来(内視鏡室)看護係長  
三野 さとみ先生


ベットサイドで気管支内視鏡を使用する件数増加に伴い、その部署で使用後の洗浄や搬送を実施する際、洗浄不足、搬送の時の不備等の問題が生じていたことに対しての取り組み報告がありました。実施した内容は、病棟をラウンドし、ベットサイドで使用した際の問題点を実態調査し、その内容を踏まえた手順書の作成を行っていました。この手順書を作成することで貸し出しから返却まで院内で統一した洗浄方法、安全な搬送につながったと述べられていました。部署内で発生している問題点の改善は、PDCAサイクルを活用し、実践することが効果的だということを再確認しました。


2.耳鼻科領域での感染対策
労働者健康安全機構 香川労災病院 感染管理認定看護師
山地 真治先生


耳鼻科領域における感染対策の必要性と感染対策のポイントとして感染対策の基本である手指衛生、個人防護具着用、高頻度接触面の環境整備等、標準予防策を実施することや耳鼻科領域で使用される器材の取り扱いの注意点や内視鏡の取り扱い、管理保管方法の重要性について再認識することができました。これらの感染対策が実際に現場で実施できているかを確認することで効果的な感染対策につながることが理解できました。



3.重症心身障害児(者)における感染対策
四国こどもとおとなの医療センター 感染管理認定看護師
森 敏子先生


重症心身障害児(者)のように全介助が必要なケアを行う場合は多職種と連携してケアする必要があり、様々な人が関わることにより感染リスクが高まります。そのことを考慮した感染防止策が必要であることが理解できました。報告の中で実際に発生したインフルエンザのアウトブレイク事例を通して感染対策についての学ぶことができました。感染対策の基本である標準予防策と感染経路別予防策の徹底が重要であり、正しい感染防止技術を実践することがアウトブレイク防止につながることについて再認識ができました。



【特別講演】

2020に向けたグローバル時代の感染症対策
国立国際医療研究センター国際感染症センター国際感染症対策室 医長 国際診療部 副部長(兼任) 
忽那 賢志先生


日本の国際化に伴い2017年の日本からの海外旅行者数は1789万人、訪日外国人2869万人と近年増加しています。その中の訪日外国人はアジアなど発展途上国の出身者が多く、日本に滞在中に感染症を発症することで、周囲に感染症を蔓延させる可能性を考えて対応する必要性について再認識しました。講義の中で海外から持ち込まれ、国内発症した「デング熱」「麻疹」「風疹」「結核」の症例提示から臨床症状、検査、治療、感染対策についてより深く学ぶことができました。 また、これらの感染症の初期症状は発熱、鼻汁、咽頭痛など一般的な症状が多いため見過ごすことが多いことから、問診時に海外渡航歴を聴取し、その情報から警戒すべき輸入感染症を考慮して診断することが重要であることが理解できました。感染対策に必要なことは標準予防策を実施し、体液曝露防止の徹底が重要であることについて理解できました。先生、貴重なご講演ありがとうございました。


今回の研究会は、滅菌包装、特殊領域での感染対策の看護実践等など多岐に渡った研修内容でであったと思います。最後の特別講演では、2020年に開催される東京五輪、パラリンピック開催が迫り、訪日外国人の大幅な増加に伴う重篤な感染症の広がりが懸念されると言われている中で感染対策が重要になってくると思います。このような対策は都市部だけではなく、地方都市でも外国人がキャップ等を行うことを考慮した場合、全国的に感染対策を進める必要があることも再認識する講義内容であった思います。各施設で実践できるシステムを作りの参考になれば幸いです。

ご講演、ご発表頂いた先生方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

次回の開催は、会場が香川県民ホール(レクザムホール)、9月7日(土)です。
多数のご参加をお待ちいたしております。


 
     
 
第19回 感染管理及び滅菌業務研究会  報告
皆様、いつも香川 感染管理及び滅菌業務研究会にご参加いただきましてありがとうございます。

おかげさまで2018年9月15日(土)に第19回香川感染管理及び滅菌業務研究会が香川県民ホール(レクザムホール)にて開催することができました。今回も多くの皆様に参加していただき、皆様の感染管理と中材業務について意識の高さを感じました。ありがとうございました。 役員一同感謝申し上げます。

当日の医療機器展示コーナーは朝から大盛況です。ユニット消毒、器具の消毒、滅菌方法など日々の感染管理を見直し、改善すべき点を知る展示、広告のご協力・ご支援をいただきました。いつも研究会を盛り上げていただいている企業の皆様、本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。













セントラルサービス 基礎講座PartⅡ
手術器械・器具の清潔度と安全性の検査 ~メインテナンスの重要性~
特定非営利活動法人日本感染管理支援協会 理事長
土井英史先生

最初の講義は、シリーズ講義の手術器械の再処理システムです。今回の内容は『清潔度と安全性の検査』でした。冒頭で先生から「忙しい難しいなどと言われて点検していない飛行機に搭乗できますか?」と投げかけられ、手術器械、器具のメインナンスが十分できていない状態で使用する危険性について考えさせられました。滅菌の質の保証、性能の維持を整備する方法や器具をひとつひとつ目で確認し、実施した点検は記録に残すこと等の重要性について理解することができました。



【教育講演】
欧米の感染対策見聞論 ~こんなこと、あんなこと行われています~
特定非営利活動法人日本感染管理支援協会 理事長
土井英史先生

続いての講義も土井先生です。
欧米の感染対策についての講義でした。 標準予防策の1つである呼吸器衛生/咳エチケットについてのお話がありました。日本の風習として飛沫感染対策として咳をしている全ての人にマスク着用していれば安心と考えていますが、いくらマスクを装着していても汚染されたマスクを触り、その手で触れると感染するということ認識していないと感染は拡大すると強調していました。また、欧米ではインフルエンザのワクチン接種を重要視していて医療従事者はワクチン接種をしている職員の名札に証明書を記入しているそうです。また、ワクチン接種をしていない職員は、流行期間中はマスクの着用が義務付けられているようです。




【実践報告:感染対策チーム活動】

今年度、抗菌薬適正使用支援加算の設立によって各施設で抗菌薬適正使用支援チーム(AST)を立ち上げ耐性菌を作らないように抗菌薬をより効果的に用いることを目標にASTチーム活動を行っていると思います。今回は、各施設での具体的なAST、ICT活動についての報告がありました。

1. ICTとAST~チーム活動、どうしていますか?~
香川県立中央病院 感染管理認定看護師 
村井 由佳先生

ASTとICTのチーム活動について報告がありました。AST、ICT活動方法について参考になったのではないでしょうか。ASTラウンドは開始したばかりなため評価を短期的、長期的な評価が必要であり、評価項目も構造・過程・アウトカムの側面からか行うことが今後の課題だと述べられていました。私達も活動に対する短期・長期的な評価を実施する必要性を再確認しました。



2. 抗菌薬適正使用支援チーム活動
三豊総合病院 薬剤部 副薬剤部長
加地 努先生

薬剤師の側面からAST活動の抗菌薬適正使用ラウンド、AUD/DOT抗菌薬のTDM、特定抗菌薬の届け出体制等の実践についての報告がありました。薬剤師が医師と感染症の診断、治療を支援していくAST活動の難しさや取り組みによる大きな労力をどのように電子カルテを利用して効率化を図ることの必要性について大いに参考になったのではないでしょうか




3. 当院における環境ラウンドの1例
香川県厚生農協協同組合連合会 屋島総合病院 感染管理認定看護師
木村 絵美子先生

ICT活動の1つである環境ラウンドについての報告がありました。ラウンドを実践することで日常の感染対策、マニュアル遵守状況の確認ができ、また、ラウンドを通して現場スタッフとのコミュニケーションの場となりチーム医療に良い影響を与えることについて理解できました。




特別講演
イラストで学ぶみんなの感染対策(吉本新喜劇バージョン)
日本赤十字豊田看護大学 教授
下間 正隆先生

講義の資料には自作の吉本新喜劇バージョンのイラストを活用され感染対策の視点でご講演いただきました。耐性菌による院内感染アウトブレイクを防止するために必要な感染対策の3本柱「病院清掃・環境整備」「手指消毒」「抗菌薬の適正使用」の大切さやこの3本柱のどれか1つでも欠ければ病院崩壊の危機を招くことについてイラストと吉本新喜劇ギャグを交えて楽しく講義を受けることができました。改めて感染対策の重要性を感じ、適切な手指衛生、病院清掃・環境整備、抗菌薬の適正使用を行うことで感染防止につながると認識できました。先生、貴重なご講演ありがとうございました。




今回の研究会は、抗菌薬の適正使用の観点から薬剤耐性(AMR)対策を進めるため、感染防止対策加算で抗菌薬適正使用支援チーム(AST)の取り組みや感染対策の重要性について医療現場ですぐに役立つ内容であったと思います。各施設で実践できるシステムを作りの参考になれば幸いです。ご講演、ご発表頂いた先生方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

次回の開催は、会場が香川県民ホール(レクザムホール)、3月9日(土)です。
多数のご参加をお待ちいたしております。



 
     
 
第18回 感染管理及び滅菌業務研究会  報告
皆様、香川感染管理及び滅菌業務研究会にご参加いただきましてありがとうございます。平成30年3月17日、香川県県民ホール(レクザムホール)において第18回香川感染管理及び滅菌業務研究会開催されました。今回も多くの方々のお集まりいただき、役員一同感謝申し上げます。また、企業の皆様には多くの展示と当研究会へのご協力・ご支援をいただきありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。




教育講演
「病院・高齢者施設での環境表面管理の再考~今までの清掃・消毒では医療関連感染は防止できません~」 特定非営利活動法人日本感染管理支援協会 理事長  土井 英史先生

近年、環境と医療関連感染が注目される中、ハード面・ソフト面共に見直す時期が来ており、施設の中から変えていく事が必要と話されました。自施設の環境サービスについて考える良い機会となってのではないでしょうか。






セントラルサービス 基礎講座 「除染準備(使用地点での準備)、除染(機械法と用手法)」

引き続き、土井先生にご講演いただきました。先生は、講演の中で「洗っていない食器に盛り付けられた料理を食べることはできますか?」と言っておられました。皆さん、綺麗なものを使ってほしいですよね。適切に洗浄の質評価を行い、綺麗な機械・器具を患者さんに提供したいものです。今回も活気あふれる講演で楽しく学ぶことが出来ました。




実践報告

実践報告1
「当院におけるNST 活動の実際」
三豊総合病院 ICU・CCU 師長 大久保 伴子 先生

自施設のNST活動をその成果と共に報告をしていただきました。また、自部署内における活動の実際もお話しいただきました。最後には、適切な栄養管理を行い、感染を防ぎ、治療を進めるためには、多職種・多チームのまとまった力が必要であると締め括られました。




実践報告2
「知ってほしい・活用してほしい栄養管理」
香川県立中央病院 栄養部 技師長 加村 晴美 先生

自施設のNST活動内容や管理栄養士としてのNSTでの活動について具体例を挙げて詳しく報告していただきました。 感染対策においてNST活動は重要な役割を担っています。今回、2施設のNST活動報告を聞くことができ、とても参考になりました。




特別講演
「感染に強い体を作る栄養の力」
東京大学医学部附属病院 手術部 准教授  深柄 和彦 先生

栄養評価のポイントや栄養療法にあたっての感染管理上の留意点などを研究結果も交え、具体的な栄養管理についてわかり易くご講演いただきました。 腸が元気であれば感染を起こしにくくなる。正しく栄養管理して患者さんの感染に対する防御能を高めることが大切であると話されていました。改めて栄養管理の重要性を感じ、適切な栄養管理を行い、感染防止に努めていきたいと思います。先生、貴重なご講演ありがとうございました。




最後になりましたが、研究会に参加いただきました皆様、大変お疲れさまでした。 皆様から頂戴した貴重な御意見を参考に、今後も実りある研究会にしたいと思います。 今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

 
     
 
第17回 感染管理及び滅菌業務研究会  報告
皆様、香川感染管理及び滅菌業務研究会にご参加い ただきましてありがとうございます。
今回、第17回目は香川県県民ホール(レクザムホール)に場所を戻し、2017年10月7日(土)に開催されました。約210名 のご参加をいただき、皆様の感染管理と中材業務についての向学心や熱心さが見受けられました。
役員一同 感謝申し上げます。

各企業展示の皆様へ
毎回、多数の医療機器をご展示いただきまして誠にありがとうございます。 今回は展示22社、広告4社を頂きました。今後とも当研究会へのご協力・ご支援をよろしくお願い致します。



今回のテーマは「災害」を中心とし、災害時は勿論、中材業務や感染管理に欠かすことのできない水まわりのお話なども含め、充実の内容となりました。

教育講演1 「“水のいたずら”~セントラルサービスおよび感染対策で是非対応してください~」 
特定非営利活動法人 日本感染管理支援協会 理事長 土井英史 先生

まずは、私達が生活・業務にと使用する「水」について 土井先生よりご講義をいただきました。“日本の水処理は 世界でも有数の安全性がある、だからと言って中材物品 の洗浄に必ずしも適している訳ではない”水道水には意 外と多くの不純物が含まれており、それがステンレスに シミを作り錆の原因となる…。対策には、最終すすぎに 水道水を使用せず純水を使用することがポイントである そうです。また、これからの季節でお世話になる加湿器 についても機械や水の管理が良くないと、レジオネラ肺炎のリスクに繋がるとのことでした。水は澱んだり溜まったりすることで問題が発生しやすく(特に災害時は流水が使えなくなる可能性が高い)、皆さんも土井先生のご講義を聞いて、普段何気なく使用している水について再考する良いきっかけになったのではないでしょうか。



教育講演2 「破傷風トキソイドの重要性 ~災害と破傷風~」 
坂出市立病院 小児科部長 谷本清隆 先生

“破傷風毒素1kgで、何人が亡くなるか” 答えは70億人以上!役員も含め、驚かれた参加者も多かったのではないかと思います。災害と破傷風の関係について、谷本先生にご講義頂きました。災害が発生すると“がれき”が増えます。これにより身体に傷がつく可能性が増えるため、災害時は破傷風を留意しておく必要があるのだそうです。現在、 日本では小児期に破傷風ワクチンを接種しますが、それ以 降は任意接種となるため、他の先進国と比べて破傷風患者 は多いとのことです。破傷風ワクチンは3回の注射で5~10年は免疫が持続するので、災害時には破傷風ワクチンが足りなくなる可能性も考慮し、私たちも医療従事者として備えておく必要があると感じました。

実践報告
当院における災害管理室と中央材料室との関わり
社会医療法人財団 大樹会 総合病院 回生病院 感染管理室 感染管理認定看護師 田所笑美子 

いざ災害(特に地震)が発生した場合、病院は地域住民の治 療のために、施設をフル稼働させる必要に迫られます。そ のためには平時から災害時の対応方法をシステムとして構 しておくことが大事であり、この取り組みについて報告し ました。その中で浮き彫りになった課題は、ライフライン 断絶した場合の中材業務をどう行うか(ディスポ製品などで の対応も含めて)、中材は物品が多いため、床に落下物が散 乱した場合に、部屋の使用自体が困難になるということで した。平時より災害管理室と協働し、中央材料室業務が速やかに再開できる対策を講じること、非常時に必要物品を滞りなく配給できる体制をとることが必要であると感じました。


招請講演
熊本地震における病院滅菌室の役割と対応の実際
熊本赤十字病院 感染管理認定看護師 東陽子 先生

平成28年4月16日、熊本県益城町、西原村において震度7の熊本地震が発生しました。今回は、震源地に最も近い災害拠点病院である熊本赤十字病院の感染管理認定看護師、東先生をお招きし、当日の中央滅菌室の状況を中心に対応や今後の課題についてご講義頂きました。地震発生直後から電力は確保できていたが、問題になったのは「水」だったそうです。10日間の断水の中で病院の貯水タンクは有限であり、可能な物品は用手洗浄で、滅菌機は必要時使用で 対応したとのことでした。また病院全体への節水を呼び掛けたり、状況に応じて使用数が増加するであろう物品を増やしたりされたそうです。災害時は初動が重要であること、平時から訓練やネットワークを充分に構築しておく必要があるとのことでした。近年、香川県では大きな地震災害は発生しておらず、実際に被災された地域で活躍された東先生のご講義を真剣に聞かれる参加者の真剣な表情が印象的でした。


特別講演
災害時における医療活動と感染対策 -災害時の感染症対策について考える-
神戸学院大学 現代社会学部 社会防災学科 教授 中田敬司 先生

特別講演では、熊本地震や東日本大震災だけでなく、海外の災害対策でも精力的に活動されている中田先生に災害医療活動や、感染対策についてご講義頂きました。災害サイクルと、災害発生からの経過時期に応じて患者の病態は違うということ(精神面も含む)、DMATの役割など、私達が理解しているようで出来ていないポイントを的確に捉えた内容をお話頂きました。また、災害を医療施設ではなく現場サイドで発生する問題(連絡、食事、避難所、その地域住民の特徴や地域性、流行感染症など)を、実例を交えて分かりやすく説明いただき、平時からの訓練や連絡経路の整備などが必要であるとのことでした。今後、南海トラフ地震に見舞われる可能性が高い参加者たちは、“明日は我が身かも…”という様な面持ちで、中田先生の講義に聞き入っていました。




最後に
皆様、大変お疲れさまでした。 皆様から頂戴した貴重な御意見を参考に、今後も魅力的なテーマを発信し続ける研究会でありたいと思っています。 今後とも、どうぞよろしくお願いします。
 
     
 
第16回 感染管理及び滅菌業務研究会  報告
第16回 香川感染管理及び滅菌業務研究会は、2017年3月11日(土)に開催いたしました。今回は、香川県民ホールの改修工事のため、会場が高松商工会議所での開催となりましたが、たくさんの方々、そして、メーカー各社の方々にも、かわらずのご参加をいただきましたこと、感謝申し上げます。




教育講演 「感染対策における”ギャップ分析”と最近の動向」

NPO法人日本感染管理支援協会 土井英史先生に講演いただきました。 「できていると思っていたものができていなかった」 「使っていると思っていたものが使われていなかった」 「知っていると思っていたものが知らなかった」 など”今ある姿”と”ねばならない姿”に開きはないでしょうか。の問いかけで始まりました。ギャップを埋める方法では、手指衛生の啓発活動の紹介、環境表面管理、退院時清掃についてお話いただきました。 「知っている」から「きっちりと実施できる」に変化させることへの重要性を感じました。



教育講演 「医療機関における従業員保健~感染も含めた従業員の健康問題は、そのほとんどが予防可能です~」

引き続き、土井先生に講演いただきました。
感染対策の中には、職員の針刺し、血液・体液曝露などが含まれ、感染対策部門が担っているところがありますが、職員の健康問題は腰痛など他にも様々なものがあるので、従業員のことを専門にみる部門が必要であることを話されました。「患者満足度を向上させたいなら、職員満足度を向上させるべし」と話され、納得です。米国で事例紹介もあり、とてもわかりやすい内容でした。

実践報告

1)手指衛生遵守率の向上への取り組み
四国こどもとおとなの医療センター  
感染管理認定看護師 山崎 幸代 先生

2005年から手指衛生サーベイランスを実施してきたなかで、 手指衛生の必要性、サーベイランスの方法、評価方法を示されました。あらためて、手指衛生の重要性を認識して、PDCAサイクル(計画・実施・評価・改善)を実践し、サーベイランスデータはひとつのツールとして、結果から医療スタッフとのコミュニケーションを設けることで、信頼関係を築き、感染拡大を効果的に防止すると話されました。



2)耳鼻科吸引管の洗浄方法の見直し~消化器内視鏡洗浄ブラシを使用して~
坂出市立病院 中央材料室・手術室師長 
金丸 トモ子 先生

耳鼻科吸引管は、鼻血や耳漏など血液体液を吸引しています。内腔が細く、洗浄評価をしたところ、十分洗浄できていないことがわかり、金丸先生が以前に勤務していた内視鏡室のブラシはどうかとの発想から、改善案が生まれました。良くできた洗浄機はありますが、すぐには対応できないのが現状ですので、内視鏡洗浄ブラシを使用して、様々な内径に対応できるなど眼からウロコでした。


3)排泄ケアチーム活動の実際
香川労災病院 皮膚・排泄ケア認定看護師 
松永 希 先生

尿道留置カテーテルを早期抜去し、尿路感染を防止するとともに排尿自立に導くことを目的とした排泄ケアチーム活動の報告を頂きました。排尿障害の原因、尿路感染症の原因を含め、具体的な介入を示され、成果をあげられていました。 尿路留置カテーテル関連による感染は、感染管理の中で大きな課題の一つでもあり、とても参考になりました。



特別講演

「医療現場における訴訟について~医療訴訟に学ぶ感染対策~」
 中村・平井・田邉法律事務所 弁護士 中村 隆 先生

医療現場における訴訟に多数の知見をお持ちの中村先生にご講演をいただきました。医療事故裁判の現状、法律からみる責任、過失、具体的判例の解説など他人事とは思えない実情を聞くことができました。結びのキーワードは、院内感染(疑)の発生情報の共有、病原菌のすみか対策、病原菌の運び屋対策であると。職員全員で対策に取り組み、環境整備、手指衛生、標準予防策の遵守が重要であると話されました。


今回の研究会も、すぐに役立つ内容で、あらためて元気をいただきました。ご講演、ご発表頂いた先生方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

次回の開催は、会場が香川県民ホールに戻り、10月7日(土)です。多数のご参加をお待ちいたしております。
 
     
     
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